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​※クントゥル・ワシ金製品(レプリカ)三点 クントゥル・ワシ調査団蔵 他作品BIZEN中南米美術館蔵

 古代のエクアドルで栄えた文化アンデス文明メソアメリカ文明、ドミニカやプエルトリコ、コロンビアなどの中間領域の考古遺物が一挙公開! 日本では馴染みの薄い文化も紹介しますので、みどころ満載です!

 日本とエクアドル外交関係樹立100周年を記念して開催される本展は、中南米地域の古代人が作った土器、土偶、織物などを展示し、知られざる中南米の古代美術を紹介します。人類が古代のアメリカ大陸に初めて足を踏み入れると、メキシコ・中米ではメソアメリカ文明、ペルー・ボリビア・エクアドル付近ではアンデス文明が興ります。これらの文明の起源は謎に包まれたままですが、エクアドルにあったバルディビア文化(紀元前4350年~前1500年頃)は最古の土器文化の一つとして考えられており、古代アメリカ大陸を理解する上において重要な位置付けになっています。そして、16世紀にスペイン人がアステカ王国、マヤ文明、インカ帝国を征服するまで、各地で多種多様な文化が盛衰し、独特な世界観を生み出していきます。彼らの生きた軌跡は建造物や彫刻、土器、織物などから知ることでき、我々を魅了し続けています。

 本展では、BIZEN中南米美術館の貴重な収蔵品を核にバルディビア文化からアステカ王国、マヤ文明、インカ帝国滅亡までの長い道のりの間に作られた美術品を紹介します。芸術という観点からベールに包まれた古代人に迫ります。

​以下全作品BIZEN中南米美術館蔵

 中南米の古代文明への旅はエクアドルから始まります。

 エクアドルはガラパゴスや赤道直下の国として有名ですが、実は古代の遺跡が数多くあります。本章では、日本で馴染みの薄い古代のエクアドルで作られた美術品を紹介します。

 特に、今から6000年以上前に作られたとされるバルディビア文化の土偶は​中南米に限らず、アメリカ大陸で最も古い土偶と考えれています。

 また、本展覧会のメインキャラクターで展覧会を案内する「ペッカリー」や独特な形や模様をした土偶や土器も見逃せません。

アメリカ大陸最古の土偶!?

第1章 エクアドルから始まる旅

 本章では、形成期(紀元前2800~紀元前50年ころ)からインカ帝国に至るまでに作られた美術品を紹介します。

 アンデス文明はペルーを中心に、エクアドル南部からチリ北部とボリビア北部にかけてのアンデス山脈周辺で展開しました。アンデス文明は多様な自然環境の影響で、数多くのユニークな文化が各地で展開しました。

 アンデス文明の大きな特徴として文字や鉄器、貨幣、車輪、ろくろを持たなかったことがあげられます。その代わりに土器や織物といったものが発達し、アンデス独自の世界観が生み出され、現在まで残っています。

 アンデス文明で作られた土器や織物は時代や地域によって特徴があります。神官や人物をはじめ、アンデスに生息するネコ科の動物やヘビ、鳥、魚などがユニークに表現されている土器や金製品、織物があります。また、動物を擬人化したデザインも見逃せません。

 本章では、金製品や土器、織物を中心に、魅惑のアンデス文明の世界を紹介します。

​また、10m×3mのマチュピチュ遺跡の看板も展示!

第2章 アンデス文明への旅

 本章では、メキシコ・中米アメリカで展開したメソアメリカ文明で作られた美術品を紹介します。

 メソアメリカ文明はオルメカ文明やマヤ文明、テオティワカン文明、アステカ文明などの総称として使われます。「メソ」とは「中間」や「中央」を意味し、メキシコおよび中米アメリカで繁栄しました。トウモロコシ、インゲン豆、カボチャ、トウガラシなどの農耕と綿の栽培などを基盤とし、土器や織物、建築物が発達した都市文明が起こりました。

 この文明の発祥は紀元前2500年ころからとされ、終焉はスペイン人が征服した16世紀とされています。

 メソアメリカ文明の大きな特徴として高度な天文学や文字、数学、土木・建築学があげられます。

 「母なる文明」で知られるオルメカ文明や見事なピラミッド建造物や生贄で有名なマヤ文明、アステカ文明、そしてアンデスとメソアメリカ地域の中間にあたるコロンビア、コスタリカなどに存在した文化のユニークな土器や土偶を紹介します。

第3章 メソアメリカ文明への旅

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